認定看護師と専門看護師の違い

専門看護師と認定看護師は、名称だけ見るとはっきりした違いがわかりにくい。専門看護師と認定看護師は、どちらも看護職に就く人へのコンサルテーション、熟練した看護技術と高い水準の看護ケアを行うことがマストである。しかし、専門看護師はこれ以外に看護従事者の技術向上のための教育や保健福祉に関わる人員のコーディネート、患者とその家族を守るための倫理問題の解消、専門知識・技術向上のための研究活動を行う。認定看護師は、共通事項のほかに看護実践を通して看護師の指導・教育を行うことが求められる。専門看護師は看護分野全体のスペシャリストとして位置づけられているのに対し、認定看護師は看護現場におけるスペシャリストとして位置づけられている。

資格取得方法も異なり、専門看護師は看護師の資格と5年以上の実務経験のほか、看護系大学大学院に2年通い38単位の取得をすると受験資格が得られる。一方、認定看護師は看護師の資格と5年以上の実務経験のほか、認定教育機関で6ヶ月の教育を受けると受験資格が得られる。専門看護師の方が受験資格も厳しく取得するまでに時間がかかるため、より難易度の高い資格と言えるだろう。

専門看護師と認定看護師は求められる役割が異なるため、自分が看護の仕事とどのように向き合っていくかを考え取得する資格を選ぶのが賢明である。より良い看護を提供するための研究がしたいなら専門看護師、看護の現場で質の高いケアを実践したいなら認定看護師が向いている。